フィルムカメラがデジタルカメラに置き換わり、携帯電話に小型のデジカメが搭載され、SNSの発展で自分が撮った写真をシェアすることが当たり前になりました。
昔は黒くて大きくて重い、いわば「おじさんの趣味」のイメージが強かったカメラ。
しかし、近年ではデザインやサイズ感などの取り回しを追求した機種が販売され始めたので、スマートフォンのカメラでは物足りなくなった女性の販売台数が大きく伸びているのが現状です。
一眼レフやミラーレス一眼デビューをした女性が「カメラ女子」と呼ばれ、特集雑誌まで出ているくらい「カメラ=女性」のイメージが浸透しています。
カメラを始めたくても予算的に厳しい…と尻込みしている女性もいるので、誕生日やクリスマスなどの記念日にプレゼントしてあげればとても喜ばれるはずです。
かといって、カメラに詳しくない人間が家電量販店の店員さんに勧められるがままに選んでしまっては、相手を想ったプレゼントとしては微妙ですよね。
そこで今回は、失敗しないカメラの選び方を解説してみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
一眼レフとミラーレス一眼の長所・短所
デジカメには一般的に「一眼レフ」「ミラーレス一眼」「コンパクトデジカメ(コンデジ)」があります。
最近のスマートフォンに搭載されているカメラの性能からすると、高級モデルを除くコンデジは価格の割に思ったような写真が撮れないので選択肢から外して良いでしょう。
一眼レフとミラーレス一眼はそれぞれ一長一短があり、一概に「こちらがオススメ」とは言えないのが難しいところです。
これらの違いは主に大きさ・重さ・オートフォーカス性能によるものなので、女性へのプレゼントとしては、お相手の女性が「どれくらいの荷物を許容できるか?」がポイントと言えるでしょう。
一眼レフは動きモノに強い反面、ボディが重たい
カメラと言えばこの形状!というくらい昔から変わっていないのが一眼レフですね。
仕組み上、オートフォーカスを高速に設定することができるため、動き回る子供や動物、夜間の撮影に強い点が長所です。
また対応するレンズの種類が豊富なため、後からこんな写真が撮りたい!と思ったときでも拡張性が高いのも強みと言えるでしょう。
写真が趣味で、撮影のために出かけるような人へのプレゼントとしては一眼レフをオススメします。
一眼レフの短所としては、被写体をファインダーで覗くためのミラー(レフレックスミラー)がボディの中に収められていることから、小型化・軽量化が難しい点です。
重くてかさばりがちな一眼レフは、気軽に持ち出したいときでも面倒に感じてしまうこともあり、荷物を増やしたくない人には不向きでしょう。
ミラーレス一眼はボディがコンパクトで軽い反面、動きモノに弱い
一眼レフから必要な要素だけを残してとにかく軽量化を目指したのがミラーレス一眼です。
ミラーレス一眼は背面の液晶画面で写りを確認するため、物理的なファインダーがありません。
「ミラーレス」の名前の通り、ファインダーがないのでカメラボディにミラーを収める必要がなく、一眼レフの欠点であった「ミラーが原因でボディを小型化できない」という点を大きく改善しています。
大型のレンズを避ければ小さなバッグにも入るサイズ感なので、気軽に持ち出すことができます。
女性にも嬉しい点として、小型化・軽量化と同時に自由なデザインができることが特徴ですね。
女性の購買層を意識して、一眼レフよりカラーバリエーションが豊富な機種が多かったり、スマートフォンに一発で転送できる機能がついている機種が販売されているのもポイントでしょう。
ミラーレス一眼の欠点としては一眼レフの逆で「オートフォーカスが遅く、動きモノ・夜景に弱い」という点が挙げられます。
このあたりは機種の刷新ごとに改善されているので、どうしてもこだわるのであれば高価格帯に手を出す必要があるでしょう。
ボディのみ?レンズキット?
いざカメラを買おうという段階になったときに迷ってしまうのが、「レンズをどうするのか問題」です。
一眼レフ・ミラーレス一眼はレンズ交換式のカメラなので、当たり前ですが別途レンズを揃えなければいけません。
しかし、カメラに詳しい人間ならまだしも、女性へのプレゼント目的の人が簡単にレンズを選ぶのは難しいでしょう。
そのへんはカメラメーカーもわかっていて、カメラデビューする人のためにカメラボディとレンズが一緒になった「レンズキット」というセットを販売しています。
手軽に始めるならレンズキット、写りにこだわるなら単焦点レンズ
レンズキットを選んでおけば、広角から望遠まで幅広く対応できるズームレンズが付属するので、レンズ選びに迷うことなく大抵の写真が撮れるようになります。
しかし、レンズキットに付属するレンズ(キットレンズ)は基本的に「カメラデビューする人のためのレンズ」であって、画質や背景のボケ方などを考えた場合には性能に劣ります。
女性向けのカメラのプレゼントであればスナップ写真が多くなると思いますので、写る範囲が限定的になる代わりに画質やボケ味が楽しめる「単焦点レンズ」を一緒にプレゼントするのをオススメします。
カメラボディとレンズを別々に買う場合、同じメーカーだとしてもレンズがボディに対応しているかをチェックする必要がありますので、よく調べてから購入するようにしたほうが良いでしょう。